
乳児・小児の食物アレルギーについて
~正しく知って、安心して対応するために~
近年、日本では乳児の約10%が食物アレルギーをもっていると言われています。とても身近な病気ですが、実は正確な診断は簡単ではありません。
採血検査だけでは、
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どの程度注意が必要か
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いつまで除去を続けるべきかまでは分かりません。
検査で「陽性」でも、実際には症状が出ないこともあるのです。
そのため、当院では以下の3つの情報を総合的にみて診断・判断しています:
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食べたものや量、出た症状、状況などの詳しい病歴
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アレルギー検査の結果
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経口食物負荷試験(実際に病院で少しずつ食べて症状を確認する検査)
当院では、軽症〜中等症までの負荷試験が可能です。
※16歳未満の方は年3回まで保険適用となります。
(ただし、入院設備がないため、重症例やアナフィラキシーのリスクが高い食物については実施できません)
また、保育施設や学校で正しいアレルギー対応をしてもらうためには、「生活管理指導表」の提出が必要です。
この指導表の記載にあたっては、事前に検査(採血・負荷試験など)が必要になる場合があります。提出期限に間に合うよう、お早めの受診をおすすめします。
成人の食物アレルギーは複雑です
大人になってから発症するアレルギーには、次のような様々な要因が絡んでいる場合があります:
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飲酒、月経、鎮痛薬、運動などの影響
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魚に含まれるアニサキス、ダニ汚染したホットケーキミックスなど食材以外の異物によるアレルギー
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花粉症を発症後、類似の成分をもつ果物でアレルギー症状が出るようになる「花粉‐食物アレルギー症候群」
原因が複雑で特定しづらいことも多く、不安を抱えている方も多くいらっしゃいます。
気になる症状がある場合は、ご相談ください。
エピペンの処方について
~アナフィラキシーへの備えとして~
当院では、食物アレルギーや蜂アレルギーなどによりアナフィラキシーのリスクがある方に対して、エピペン(自己注射型アドレナリン製剤)の指導および処方が可能です。
小児だけでなく、成人の方への処方にも対応しています。
「小児科を卒業したけれど、今後どこでエピペンを処方してもらえばいいか分からない」といったお悩みがある場合もご相談ください。
舌下免疫療法について
当院では、スギ・ダニによるアレルギー性鼻炎に対する「舌下免疫療法」も行っています。(対象:5歳以上の方)
※2025年7月現在、スギ製剤は出荷制限中です。詳細はお問い合わせください。
ご予約・問診について
アレルギー・小児外来について
小児・アレルギー外来は、待ち時間の短縮、感染予防などを目的に、予約受付システムを導入します。
診察をご希望の方は、下記より予約方法(デジスマ予約)を確認し、予約の上来院してください。
①午前の外来では主に感染症患児の診察を行います。診察の受付順番予約は受診当日WEBでとることができます。
*番号の指定や時間の指定はできません。
*症状の緊急性や検査・処置の内容の関係で診察順番が前後することがあります。ご理解とご協力をお願いいたします。
②午後(+第2・4土曜日午前)のアレルギー外来,感染症以外の病気の診察は、Webで時間を選択して予約できます。
当院を初めて受診される方は、デジスマでは予約ができません。
患者IDを取得後、デジスマ予約が可能となります。
診察希望日の前日までにお電話にてIDを取得してください。
*予約外来となりますので、ご希望日が少ない場合はお早めにお電話ください。
*予約外来は2週間前の7時から予約可能となります。
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